ウエディングプランナーになって、1つとして同じものがない結婚式を約500組様担当してきた経験は、私にとって非常に充実し、かけがえのないものとなっています。
これからブライダル業界をめざす皆さんに向けて、ウエディングプランナーの多彩な魅力についてお伝えします。
学生時代はホテルマンをめざし、大学卒業後にアメリカのホテルで1年間のインターンを経験しました。帰国後、コンシェルジュをめざしていましたが、実際に配属されたのはブライダル部門。正直、渋々の入社でした。
初めて手にした名刺には「ウエディングプランナー」の文字。専門用語も知識も皆無で、同期はブライダルの専門学校卒で年下。彼女たちに追いつくのに2年かかりました。
しかし、仕事を覚えていくうちに、一生に一度の特別な日のお手伝いを通じて、幸せな瞬間を一緒に創り上げ、感動や喜びを分かち合うことがこの仕事のやりがいなんだと実感するようになってきました。
人の人生で、自分の為に周囲の人が集まってくれる機会は3回あるといわれています。「生まれたとき」「亡くなったとき」そして「結婚式」です。この3回の中で唯一、自分の記憶に残り、自身の意思で行うことができるのが結婚式。唯一、結婚式だけ、自分の言葉で直接大切な人に伝えることができます。
ウエディングプランナーとして数年が経ち、仕事に慣れてきてやりがいも感じていましたが、一生に一度の結婚式という責任ある仕事にはプレッシャーもついてまわります。そんな時に私は上の言葉に出会いました。
そんな貴重な日だからこそ、プランナーとして全力でお客様に寄り添いたいと思うようになりました。
会場決定から結婚式の当日までは長くて1年ほどになります。このような長い期間接客をするというのは、他のサービス業ではなかなかないものです。その分、新郎新婦の人となりを知ることができ、信頼関係を築き、縁が生まれていきます。
結婚式が終わっても、新郎新婦様とのつながりは続きます。記念日ごとにディナーに来てくれたり、お子様に恵まれたら紹介に来てくださったりと、これはウエディングプランナーという仕事ならではだと思います。10年以上も年賀状のやり取りがあるお客様もいます。
「長く関係性を築くことができる」のも、この仕事の魅力です。結婚式を通じてつながり、一生にわたりお客様と共有する幸せな瞬間が、プランナーとしてのやりがいにもなっています。
会場決定から結婚式の当日までの長い期間は、ウエディングプランナーが新郎新婦様の信頼を築く重要な時間です。
知識やスキルだけでなく、人としての人間力を高め、一生の思い出を共に創り上げる存在になることが求められます。
この人に結婚式を任せたいと思っていただけるような、「選ばれる人」へ一緒に目指しませんか?
古内 美沙(ふるうち みさ)
教務部課長 / ウエディングプランナー / マネージャー
講師歴12年目。関西外国語大学卒業後、Regency Fairbanks Hotel(アメリカ)に1年のインターン留学。帰国後、ホテルモントレ ラ・スール大阪にてウエディングプランナー9年担当。担当組数500組。
担当授業は、リアルウエディング、ブライダル産業知識、婚礼宴会実務。